【速報メモ】ファームノートサミット2015に行ってきた – 3.基調講演「Welcome to Innovation of Agriculture.」
こんにちは、コカコーラ好きの梶です。今日は北海道の東側、帯広にて行われた「ファームノートサミット2015」の模様を速報第2弾をお送りいたします。
午前中の概要についてはこのブログを参照ください。この日は十勝地方は悪天候で、東京→帯広空港の飛行機1便目が欠航。
講演者の到着の都合でプログラムが大幅に変更。午後の1つ目がこのセッションとなりました。
ファームノートの現状の説明
- 2014年7月開始、11月にサービス開始
- 400の農家で利用
- 7月から急激にユーザーが拡大
- 管理頭数 42000頭、全国の頭数は400万頭のため、急激に拡大。
- Infinity Ventures Summitで3位入賞
- ベンターでは有名になってきた。
- 農業に対して、ITがどう貢献できるのか?
- 情報を活用するとどこまでいけるのか?
- 既成概念を払拭してほしい。
小林氏の考える、農業を10年後
「ファームノートが10年後はどうのような未来か?」を説明していきます。
- 10年前にモバイル市場の普及を想像できなかった。
- 10年でパソコンからスマートフォンのビジネスへ、10年後は想像するのは難しい。
- スマートフォンは普及に入っているので、これからは別なものになる。
- 普及しているので当たり前のものになっている、これから始めるには遅い。
- 2016年で50億台のスマートフォンがインターネットにつながっている。
- スマートフォン以上にこれからインターネットンにつながっていくもの。
- 500億台の家電などのいろいろな機器がインターネットにつながっていく。
Internet of Things:IoT
テスラ
- インターネットに常時接続
- 車のソフトウェアがインターネット越しにアップデートする。
トラクターから、タブレットでインターネットに接続し自動運転。 土壌の状況を取得するものはもう当たり前になりつつある。
物のインターネットが進むほど、人間が入力することなく集まる。 センサー情報を可視化。
FarmLogs
- https://farmlogs.com/
- アメリカの15%の農家が利用する土壌管理アプリ
- 自分の畑の場所を設定し、スマートフォンを持っていくと雨量予測ができる。
- どれぐらいの種、どれぐらいの肥料かで、予算が管理できる。
- 作物の生育もかくにんでるため、畑ごとの収穫量と、予算から収益予測ができる。
- トラクターにスマフォを持ち込むだけで、スマートフォンでトラクターの位置を保存して、トラクターの走行位置を見ることができる。作業管理にもなる。
- クラウドが無いと、このようなことができなかった。
- アメリカではこのようなイノベーションが起きている。
- 日本で起きなくて、アメリカでは起きているのはなぜか?
- データによる経営を行っている。
- 集まったデータで受け入れを正しく判断しないとデータの意味がない。
改善サイクル
入力→見えるか→対策→改善 データを分析して、意思決定に反映する必要がある。
iPhone Siriの紹介
- クラウドは大量のデータを蓄積するだけでなく、機械に学習させて作業させる。
- 機械学習でおこなっている。
- たくさんの情報を吸い上げても、人間が意思決定しないと
- 機械学習や人工知能で、最適なもので自動的に意思決定すれば農業効率が上がるのではないか?
クラウドAI
- ロボット搾乳など、得られる情報は限定的。人間の作業を代替えするだけ。
- 人間の代替えだけでは、生産性の効果は限定的になる。
大量のデータから最適な経験値(データ)を使って、クラウドの人工知能で、トラックやロボットを操作することで、労働力を極限まで減らせるのではないか?
動:ロボット+人工知能 働:人にしかできない仕事(解析をする)
Internet of Thingsは革新的。 10年後に今のような話が実現していればよいと思う。
Farmenoteのビジョン
- 十勝は日本の15%の生乳量。
- 1頭当たりの搾乳量は世界トップレベル。
- 農家は減少傾向。牛の数が減少。→牛乳・牛肉の生産供給は不安定になっている。
- 回復の一手がない。地元の基幹産業が衰退していいのか?
- 富裕層の増加で世界の生乳生産量が増加中。
- 酪農は成長トレンド 2017年まで伸びる。
- 美味しい物には牛乳が入っている。
- 牛群管理システム市場、5年で1.8倍に増加→世界では求められている。
Revolutionary Farm Managemt Platform
Farmenote2
- 第2世代のFarmnote Farmnoteアンンバサダーの皆様とともに開発。
Farmnote2
- 使いやすさの向上
- コラボレーション
- 経営の見える化
Farmnote2新機能の紹介
UI
- クイックフィルタ
- 大規模農家向け
- 牧場切り替え:1つのアカウントで複数の牧場を管理できる。
- コメント
- 通知・スケジュール
コラボレーション
- コンサルタント(営農指導の人)が、複数の農場を参照できる。
- コメントでやりとりできる
- イベントも通知できる
- プロトコル:予定の塊を管理
- 牛群ビュー
- 組織管理機能
経営の見える化
- 乳検データ
- グラフ強化
- 牧場利益の見える化
Farmnote2 3/23にリリース予定
- Farmnote2.0 親UI・品質改善
- Farmnote2.1 スケジュールコラボ
- Farmnote2.2 レポートグラフ強化 順次リリース予定
Revolutionary Cattle Managemet Device
Farmnote Color
- 牛の特色を把握できるシステムを構築中
- 牛の発情を把握
- 牛のデータをクラウドに自動保存
- いくつかの農家さんでテスト中
- 2016年3月にセンサーをリリース予定
やりたいこと
- 農家の生産性を上げること
- 日本の農業の世界的な競争力をもつこと
- 持っているITの技術で、生産性に貢献できることが目標。来年のサミットで公開したい。
日本の農業を真剣に考える
- 5歳、祖父と共に。農業を体験。
- 地元の基幹作業の衰退に歯止めをかけたい。
- 農業に可能性がまだある。
- たくさんの力があつまれば、変革を起こすことができる。
- 共に成長する
- 帯広から世界へ
- 一緒に農業イノベーションを起こしましょう!!
- 明日の活力になることを
感想
色々なクラウド事例を聞けたので、また参加したいと思うイベントでした。
小林さんのユーザーと技術の両方の目線から、情熱を持って話されているのがすごく印象に残りました。
また、FarmLogsのシステムはとても驚き、アメリカでは農業イノベーションが進んでいると実感。
農業だけではなく、他の分野でも以下のことが今後重要になると思いました。
- ビックデータ活用し、生産性向上のためデータからの意思決定が重要。
- 機械学習や人工知能が意思決定の前のデータの総和を出しやすくする。
- 色々な分野で、IoTへの動きが加速。